皆様いかがお過ごしでしょうか。なぽにゃんです。
さて、マウスピースの話の続きでもしようと思ったんですがね。
ヤマハのトランペットの型番ってどういう風な意味があるんや?という質問をいただいたので、それについてついったぁに書いたら凄まじい文量になりまして。
なのでこっちにきちんと纏めておこうかな、という次第。
ヤマハのトランペットの型番。いろいろありますよね。
YTR-8335RGSだとかYTR-6310ZだとかYTR-9445CHSだとか。
どの数字が何表してるんや、って感じですね。
さてヤマハの型番の付け方は2種類ありまして、
・古い世代はYTR-731、といった3桁番
・新しい世代はYTR-8335RGSといった4桁番+状況に応じて英字
が基本です。現行に関しては一部例外もありますが、それは後ほど。
で、その付け方なんですが、3桁番と4桁番の1桁目、2桁目はどちらも共通、それ以降は3桁番と4桁番で規則が異なります。
というわけで順に説明します。
・一番最初のYTR
説明する必要あるのか怪しいですが、ヤマハ(Y)トランペット(TR)でYTRです。
これがコルネットならYCRだしフリューゲルならYFHになります。
全管楽器にそれぞれ固有の記号がありますが、今回はそこが観点じゃないので飛ばします。
・1桁目(3桁番百の位、4桁番千の位)
楽器のグレードを表します。
現行4桁番だと
9:Xeno Artist/特殊管カスタム
8:カスタム/Xeno
6:プロモデル
4以下:スチューデント
という区分けになります。
昔の3桁番の場合、これに表面仕上げの違いも一緒に表記していたようで
9:カスタム銀メッキ
8:カスタムラッカー
7:プロモデル銀メッキ
6:プロモデルラッカー
3以下:スチューデント(表面処理問わない)
だったようです。3以下のスチューデントはそういう区分けなかったようだけども。
もっとも2とか3はラッカーしかなかったし1もたぶんその当時はニッケルプレートしかなかったんですかね。この時代のヤマハはさすがにわからん。
・2桁目(3桁番十の位、4桁番百の位)
楽器の調子を表します。
3:Bb
4:C
5:欠番
6:Eb系(D/Eb・Eb・Eb/E)
7:F/G
8:A/Bbピッコロ
5番欠番はたぶんここから推察するにD管なんですかね。
・3桁目(3桁番一の位)
イマイチよく分からないんですがたぶん開発通し番号だと思います。
初期の型にYTR-632とかあってその後634、さらに637とかになってるので。
・3桁目(4桁番十の位)
ボアサイズを表します。
1:M
3:ML
4:L
ただしその昔あったYTR-6320はMLボアだし、YTR-8340EMはMボアベースでピストンの各スライドがLボアというマルチボア仕様なので、例外もあるにはあるようで。
・4桁目(4桁番一の位)
これもよーわからんのだけどチューニング管の支柱の有無説があります。
0が支柱なし、5が支柱ありで
YTR-6310Z/8310Z(支柱なし)
YTR-8335S/4335GS(支柱あり)
ということらしいんだけれど、
YTR-8340EMは支柱あるし、そもそも支柱の概念がないEb/Eだとかにも9610だとか9635とあります。しかもこれ別にコンバーチブルかそうじゃないかの区分けでもなさそうだし。さらに9636とかいう謎の楽器もあったり。6ってなんだ6って。
・末尾アルファベット
仕上げの違いやベル素材の違い、アーティストモデルの識別記号、といった通常型番に表示できない特殊な内容を記述するための文字。
S:銀メッキ
GP:金メッキ
G:ゴールドブラスベル
R:リバースチューニング(現行Xeno8335系のみ)
Z:ジャズ系(6310/8310のみ)
EM:エリック宮城モデル
LA:ウェインバージェロンモデル
GH:原朋直モデル
V:アレンヴィズッティモデル
W:神代修監修モデル
NY:Xeno Artistニューヨークモデル
CH:Xeno Artistシカゴモデル
などなど。
・例外的な現代の3桁番
ちょっと前にあったYTR-800、その後継のYTR-850はBbカスタムですが、既存の3桁番、4桁番とは独立した品番のようです。もっとも通常のカスタムモデルってBb以外ないし。
あと、ロータリーモデル938FFMS、948FFMSというのもあって、
9は特殊管カスタム、3はBb、4はCとして8はロータリー、なんですかね。
ヤマハ公式サイト曰く
「モデル名の“FFM”は、「Frankfurt am Main(マイン河沿いのフランクフルト)」の意。」
らしいです。
というわけで、これら全てを統合してYTR-8335GS、という型番を読むと
「ヤマハトランペット、Xenoモデル、Bb管、MLボア、支柱あり、ゴールドブラスベル、銀メッキ仕上げ」
という内容を示している、ということが分かるわけですな。
もっとも8335、8335RはXenoなのに8335LA、8335GHはカスタムだったりするので楽器そのもの知らないまま数字だけ読んでもXeno/カスタムの見分けってできないんですがね。
あ、YTR-83とかYTR-8335KMVはそもそもヤマハ本家の楽器じゃないので割愛します。
これらは楽器店のオリジナルモデルなので。
というわけでヤマハのトランペット型番の読み方でした。
あんまし役に立たない知識だけれども今後ヤマハのラッパ見たときはこちらを参考にして型番を読んでいただければと思います。
ところでヤマハさん、YTR-9435CHSとかどうっすかね。MLボアシカゴモデルのC管。
現代のC管ってみんなLボアなもんで、自分のマウスピースがMLで息の量を最適化するようにしてあるんでLボアだと死ぬんですよ。MLのC管出して。お願い。
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